玄米は白米よりも体にいいと言われているけれど、実際はどうなのでしょうか。
カロリーや栄養素の違いから、どちらが良いのか、おすすめの食べ方も含めて管理栄養士が詳しく解説していきます。
玄米と白米のカロリーの比較
玄米と白米のカロリーを比較してみましょう。
栄養成分(茶碗1杯150g) | 玄米 | 白米 |
エネルギー | 228Kcal | 234Kcal |
玄米のカロリーは、茶碗一杯(150g)あたり約228kcalです。 一方、白米のカロリーは、同じく茶碗一杯(150g)あたり約234kcalです。
カロリーだけみると、白米と玄米とでほとんど変わりません。
玄米と白米はどちらがいい?
それでは玄米と白米はどちらがいいのでしょうか。図を使って解説していきます。
- 白米=主に胚乳と呼ばれる部分
でんぷんと糖分が主成分であるため、甘味が強く食感も柔らかく食べやすい
ビタミン・ミネラルなど栄養分が少ない
エネルギー補給が目的であれば、美味しく食べやすい白米をセレクト - 玄米=胚乳に胚芽がついてぬか層に包まれた状態
ぬか層に含まれる食物繊維や、胚芽に含まれるビタミン・ミネラルなどの栄養成分が豊富
ぬか層の食感が固く食べ方に工夫が必要。ぬかの風味が苦手な人もいる。
栄養をしっかりとりつつ、ダイエット効果を期待するなら玄米をセレクト
玄米と白米の栄養素の違い
食物繊維
栄養成分(茶碗1杯150g) | 玄米 | 白米 |
水溶性食物繊維 | 0.3g | ー |
不溶性食物繊維 | 1.8g | 0.5g |
玄米に含まれる食物繊維は、満腹感により食べ過ぎを防ぎ、便秘を解消して腸内環境を整えてくれます。
- 水溶性食物繊維
善玉菌のエサになり、腸内環境を整えてくれるだけでなく、腸内で水を抱え込み粘着性のゲル状成分となり胃腸内をゆっくり移動するので、満腹感が持続して、食べすぎを防ぐ効果があります。また、糖質の吸収を穏やかにすることで、体に脂肪がつきやすくなるのを防いでくれます。 - 不溶性食物繊維
水分を吸着して膨らみ腸を刺激して、便通を助けて便秘を解消してくれます。また老廃物や有害物質を吸着して体外へ排出してくれます。
しかし食物繊維は消化に時間がかかるため、食べ過ぎは消化不良を起こして、下痢や腹痛の原因となることもあるので注意が必要です。
GI値(グリセミック・インデックス)
GI値は食品が血糖値を上昇させる速度を数値化したものです。GI値は白米77に対し、玄米は55です。
玄米は白米よりGI値が低いので、血糖値が上がりにくく、インスリンの過剰分泌を抑えられます。そのためブドウ糖が中性脂肪になるのを抑えてくれます。
低GI食品である玄米は、消化吸収も緩やかで、満腹感も持続しやすいため、食べ過ぎの防止にもつながりダイエットにも効果的です。
ビタミン
- ビタミンB群
栄養成分(茶碗1杯150g) | 玄米 | 白米 |
ビタミンB群 | 11.4㎎ | 2㎎ |
玄米には白米の約5倍ものビタミンB群が含まれています。ビタミンB群は代謝をサポートしてくれる働きがあります。
炭水化物だけを摂取してもビタミンB群が足りなければエネルギーに変えることができず、脂肪として蓄えられてしまいます。ビタミンB群が不足すると疲れやすくなったり、便秘や消化不良、肌荒れの症状の要因となります。玄米を食べることで、不足しがちなビタミンB群を補給でき、エネルギー代謝をあげて体調を整えましょう。
- ビタミンE
栄養成分(茶碗1杯150g) | 玄米 | 白米 |
ビタミンE | 0.8㎎ | ー |
玄米に含まれるビタミンEには抗酸化作用があります。ビタミンEには免疫力を向上させ、体の老化を遅らせてくれる働きがあります。
ビタミンEは外皮に多く含まれているため、白米にはない栄養素です。玄米を食べることで足りない栄養をしっかりと補いましょう。
ミネラル
栄養成分(茶碗1杯150g) | 玄米 | 白米 |
マグネシウム | 74㎎ | 11㎎ |
カリウム | 140㎎ | 44㎎ |
- マグネシウム
白米の約7倍です。
マグネシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です。マグネシウムは骨の主要素でありミネラルの出し入れを調整する大切な役割を担っています。マグネシウムが不足すると骨の中にあるマグネシウムを放出してしまう為、骨粗しょう症の引き金になります。 - カリウム
白米の約4倍です。カリウムは利尿作用によりむくみを解消してくれます。カリウムを摂ることで余分な塩分が排出され、体内の水分バランスが整います。
玄米に含まれるミネラルは骨を強くして、むくみを解消してくれます。玄米を食べることで不足しがちなミネラルを上手に補給しましょう。
玄米と白米の糖質の違い
玄米と白米の糖質の違いをみていきましょう。
栄養成分(茶碗1杯150g) | 玄米 | 白米 |
炭水化物 | 53.4g | 55.7g |
玄米と白米で糖質量もそれほど違いはありません。
ダイエットや健康目的で食べるならビタミン・ミネラルが豊富で、空腹感を感じにくい玄米をおすすめです。
玄米と白米を混ぜて炊く方法
玄米を食べやくする一番いいの方法は白米と混ぜて炊くことです。
米が苦手でも食べやすく、玄米の栄養もとれるいいとこどりの方法です。
また低GI食品である玄米は血糖値の急激な上昇を防ぎ、血糖値を安定させてくれるため、食事の量を減らすことができます。 美味しくかつ効果的に玄米の栄養素が摂取できて、健康にもよい食べ方です。
玄米と白米を混ぜて炊くときに、まず試していただきたい割合は白米2:玄米1です。 白米の割合が多いため、基本は白米の食感や風味になりますが、程よく玄米の食感も感じられて、癖がなく食べやすい割合になっています。 慣れてきたら白米1:玄米1にしてみましょう。玄米の風味も増して栄養価も上がります。
美味しく炊くコツはこちら
玄米は白米よりも栄養価が高いと言われているものの、主食を変えることはなかなか難しいことです。 玄米は白米に比べ独特の風味があり、炊き方も一手間かかることも原因ではないでしょうか?。 今回は手間がかからず、かつ食べやすることができ[…]
まとめ
玄米は白米と異なり、糖質以外の栄養成分が豊富に含まれています。例えば現代の日本人の食生活では、食物繊維が不足がちと言われていますが、主食を玄米に変えるだけで、かなりの量の食物繊維を主食から摂取することができるようになります。美味しく食べて健康的な体づくりのためにも玄米を取り入れていくのもいいですね。
RESETでは、腸内環境をリセットし、食生活を改善しながら健康な腸内環境を維持できるファスティングプログラムを提供しています。腸内環境をリセットし、健康な腸内環境を継続するにも玄米はとても有効な食材になります。玄米に興味が沸いたら、腸内環境も意識したファスティングを経験してみませんか?管理栄養士やファスティングアドバイザーが常駐し、LINEでサポートも行っております。今友達登録していただくと、毎月1名様に無料プレゼントキャンペーンも行っておりますので、ぜひ友達登録してみてください。