美味しいとうもろこしですが、栄養価も高く様々な健康効果があります。
とうもろこしに含まれる栄養素とそれぞれの効能を解説していきます。
とうもろこしの栄養素
まずは、とうもろこしは食べ方によって栄養成分がどのくらい変わるのか見ていきましょう。
栄養成分(100gあたり) | 缶詰 | 電子レンジ(蒸し) |
---|---|---|
エネルギー | 78kcal | 104kcal |
タンパク質 | 2.3g | 4.2g |
炭水化物 | 17.8g | 19.1g |
食物繊維 | 3.3g | 3.4g |
ビタミンB1 | 0.03㎎ | 0.16㎎ |
ビタミンC | 2㎎ | 6㎎ |
カリウム | 130㎎ | 330㎎ |
鉄 | 0.4㎎ | 0.9㎎ |
ナトリウム | 210㎎ | ー |
缶詰は保存がきく半面、栄養価が低下しナトリウム量が増加します。これに対して蒸しとうもろこしは生に近い栄養素を保持し、ビタミン・ミネラルも豊富に含んでいます。
ヤングコーンとは身が大きくなる前の若採りしたとうもろこしのことです。とうもろこしよりもカロリーや糖質が低くなっています。
とうもろこしの主要な栄養素
※各野菜は100g当たりで比較しています
タンパク質
とうもろこしにはブロッコリーとほぼ同量のタンパク質が含まれています。
タンパク質は3大栄養素の一つで、皮膚や髪の毛、筋肉をつくるもとになるアミノ酸を含み、体の組織を構築したり健康を維持するのに欠かせない栄養です。
とうもろこしにはブロッコリーと同じ植物性のタンパク質が豊富に含まれています。植物性タンパク質は、低カロリーで低脂質なものが多いので、量を食べても太りにくくダイエットにも最適です。
炭水化物
とうもろこしの炭水化物量は、かぼちゃとほぼ同量となっています。
そのため、とうもろこしをご飯のおかずとして食べるときは炭水化物の摂りすぎに注意が必要です。おかずとして食べる場合は、ヤングコーンを活用して栄養を摂取しましょう。
おやつとして食べる場合は2/3本を目安として食べるのがおすすめです。
食物繊維
とうもろこしに含まれる食物繊維はキャベツと比較して1.8倍も多いのが特徴です。
とうもろこしは一つ一つが種子であるため、皮に含まれるセルロースと呼ばれる不溶性の食物繊維が豊富に含まれています。不溶性食物繊維は胃腸で水分を吸収して大きく膨らみ腸を刺激してぜん動運動を活発にし、便通を促進してくれます。
またセルロースは腸内でコレステロールを吸着したり、善玉菌を増やして腸内環境を正常に保ってくれる働きがあります。
ビタミンB1
とうもろこしはブロッコリーと同じくらいのビタミンB1が含まれています。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換する際に必要な栄養素です。不足すると疲労感や集中力の低下につながるため、消耗しやすい夏場にもぴったりの野菜です。疲れた時のエネルギー補給としてもオススメです。
ビタミンC
とうもろこしに含まれるビタミンCは、メラニンの発生を抑えて日焼けを予防してくれる作用も期待できます。夏の紫外線が強い時期はぜひ積極的に摂りたい栄養素です。
とうもろこしに含まれるビタミンCは水溶性のビタミンです。水溶性のビタミンは水に溶けやすく、体内に溜めておくことができないので、こまめに摂取しましょう。またビタミンCは皮膚や軟骨を構成するコラーゲンの材料になります。これに加えて抗酸化作用を持つため老化の予防や免疫の維持にも効果があります。
カリウム
とうもろこしに含まれるカリウムの量は千切りキャベツの1.7倍です。野菜の中では比較的多くカリウムが含まれています。
カリウムはミネラルと一緒に体内の水分量を適切に保っています。カリウムには利尿作用もあるため、尿と一緒にカリウムと同量の塩分を体外に排出する働きがあります。カリウムは水に溶けだしやすい水溶性の栄養素なので、とうもろこしは茹でるより、蒸すか電子レンジで加熱する方がカリウムを効率よく摂ることができます。
鉄
とうもろこしには鉄分豊富なイメージの強いほうれん草と同等の鉄が含まれています。
鉄は赤血球を作るミネラルの一種で、不足すると、動機、息切れ、疲労感を引き起こし、ひどい時は貧血になります。野菜に含まれる鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まります。そのためビタミンCも同時に摂れるとうもろこしは効率よく鉄を摂取できます。
とうもろこしを食べることで、大量の汗とともに体外に流れる鉄分を効率的に補給することができます。
とうもろこしの効果・効能
これまでとうもろこしに含まれる栄養素を見てきましたが、実際のどのような効果があるのでしょう。
便秘解消
とうもろこしに多く含まれる不溶性食物繊維は、水に溶けない為に水分を吸収して膨らみ、便のかさ増しをしてくれます。かさ増しされた便が運ばれていく際に腸壁を刺激し、ぜん動運動を促します。その結果便通が良くなり、便秘解消に繋がります。
また水溶性食物繊維も腸内でゲル状になり、便を柔らかくして排便を促進します。これら2つの食物繊維の相乗効果で便秘解消に効果を発揮します。
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むくみ解消
とうもろこしに含まれるカリウムはむくみの解消に効果があります。
むくみは体内の塩分バランスが崩れ、水分を蓄えることによって起こります。カリウムはこの塩分を体外へ排出して水分バランスを調整してくれるため、むくみの解消に効果的です。
またとうもろこしのひげを乾燥させたひげ茶にも利尿作用があり、余分な水分を排出してくれるため体内の水分バランスを保ってくれます。
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代謝がよくなる
とうもろこしの胚芽部分に含まれるビタミンB群は糖質の代謝をサポートし、体調を整える働きがあります。特にビタミンB1は糖質・脂質の代謝をスムーズにしてエネルギーの代謝がよくなるので、疲労回復に効果があります。
腸内環境を整える
とうもろこしに含まれる不溶性食物繊維は便通を改善し、腸内環境を整えてくれます。
水溶性食物繊維は善玉菌の餌になり、善玉菌を育てることで善玉菌優位の腸内環境にするのをサポートし、悪玉菌の増殖を防ぐことができます。
この2つの食物繊維の相互作用で腸内環境を正常に保ちます。
貧血予防
とうもろこしには鉄分が豊富に含まれています。野菜に含まれる鉄分はビタミンCと一緒に摂ることで、吸収率が高まるため、ビタミンCが含まれるとうもろこしを食べることで効率的に鉄分を補給でき、貧血予防に効果があります。
とうもろこし食べ過ぎるとどうなる
とうもろこしに含まれる食物繊維は便秘に効果的ですが、食べすぎると消化に負担がかかり、消化不良を起こすことがあります。よく噛んで食べることを心がけましょう。
ご飯と一緒に食べることで、うっかりカロリーオーバーになることも考えられるので、おかずとして食べる場合にも注意が必要です。
とうもろこしはダイエットに適した食材
とうもろこしに含まれる食物繊維は腹持ちが良く、ご飯の代わりに食べたり、ご飯に混ぜてかさ増しをすることで間食を減らすことができるため、ダイエットにも効果が期待できます。
またとうもろこしに含まれる植物性タンパク質は、低カロリーで低脂質なものが多いので、量を食べても太りにくくダイエットにも最適です。さらに植物性タンパク質は筋肉の維持をサポートして、ゆっくり吸収されるのでダイエットにおすすめですが、消化に負担がかかるので、摂りすぎには注意が必要です。
まとめ
とうもろこしはレンジや蒸して調理をすることで一番栄養価が高いですが、缶詰でも十分栄養があります。缶詰なら年中手軽に入手できるので、ちょい足しで使ったり、上手に取り入れていきましょう。
また、とうもろこしはダイエットに適した食材ですが、ファスティングの準備食や間食にも適した食材です。
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